UNIXにおいては、すべてのファイルは / (ルートディレクトリ)を頂点とするディレクトリ・ツリー中にあるものとして認識することができる。ドライブという概念がないため、カレントディレクトリは1つしか存在しない。
これらのことを実現するために、UNIXでは「マウント」という概念を持つ。具体的にはmount というコマンドにより、いくつかの物理デバイスを接ぎ木して1つのディレクトリ・ツリーを形成する。
というコマンドを実行すると、/cdrom というディレクトリにアクセスすることにより、CD−ROMを読むことができる。また、
というコマンドを実行することによりCD−ROMのマウントを解除し、CD−ROMを取り出すことができる。
というコマンドを実行すると、/fd というディレクトリにアクセスすることにより、DOSのフロッピーを読み書きすることができる。また、この場合キャッシュが効くので最高DOSの数十倍のアクセス速度が期待できる。
なお、FDを抜くときには「アンマウント」を行って、OSに対して明示的にFDを抜くことを教えてやる必要がある。
これを行うと、キャッシュしていたデータをフラッシュする。ハードによっては自動的にFDが排出される(かもしれない)。DOS/V機ではそういうハード的な機構がないために通常は無理である。