マウント設定ファイル(/etc/fstab)


HDD等の固定デバイスについては取り替えることがないため、通常システム起動時に自動的にマウントするように設定するのが普通である。これは、/etc/fstab という設定ファイルに記述することにより実行される。

/etc/fstabファイルの記述例)
#devicemount pointfilesystemoptions
/dev/hda3/ext2defaults11
/dev/hda1/wwwext2defaults11
none/procprocdefaults11
/dev/cdrom/cdromiso9660noauto,user11
/dev/fd0/fdmsdosnoauto,user11
server2:/home/homenfsdefaults00
各フィールドを順に説明する。

  1. デバイス指定

    装置を表すスペシャルファイル名。特殊なものとしては以下のものがある。

    • none : なし。実体はカーネル内のメモリの一部を指す。
    • server2:/home : server2 というホストの中の /home というディレクトリを指す。

  2. マウントポイント

    その装置をどのディレクトリとして認識するかという指定。指定するディレクトリは、前もって作成しておく。もしそのディレクトリにファイルが存在しても、マウントされた時点でそのファイルは隠れて見えなくなってしまう。

  3. ファイルシステム名

    Linuxではカーネルレベルで多数のファイルシステムがサポートされていて、筆者もすべてを把握している訳ではないので、上記に示すものだけを説明する。

    Linuxにおける代表的なファイルシステム
    名称説明
    ext2 Linux Extended 2。Linuxの標準ファイルシステム。
    iso9660 一般的なCD−ROMを読むためのファイルシステム。
    msdos FATファイルシステム。筆者は使用したことがないが、Windows 95 で使用されているVFAT(長いファイル名が使える)もサポートしているようである。
    nfs Network File System。他のマシンにあるディレクトリをローカルディスクのように使用することができる。実体のあるマシンでNFSサーバが動作していることが必要。
    proc System5 系UNIXの特殊なファイルシステム。このディレクトリを通してカーネルやデバイスドライバの状態などをリアルタイムで監視することができる。

    例)

    hostname:/# cat /proc/interrupts
     0: 292023580  timer
     1:     1117  keyboard
     2:       0  cascade
     3:  7385499  NE2000
    13:      1  math error
    14:  2115108 + ide0
    15:       0 + ide1
    
    この出力は、現在稼働中のデバイスドライバのうち、割り込み(IRQ)を使用するものである。左から順に、IRQ,(ブートしてからの)割り込み回数、デバイス名である。

  4. オプション

    これ以降のパラメータは、各ファイルシステム固有である。default というオプションは、そのファイルシステムの一般的な動作という意味で、具体的には起動時に自動的にマウントすることを示す。