メーリングリスト(Mailling List -- ML)入門


ここでは、インターネットメールを始めたばかりの方々のために、 メーリングリスト(ML)について説明します。

みなさんは、「メールマガジン(メルマガ)」というのをご存知でしょうか。 小泉首相が鳴り物入りで始めたので、言葉だけは聞いたことがある人も多いでしょう。 中には、すでに何かのメルマガに入っている人もいるかもしれませんね。

メルマガは、文字通り「メール」の「マガジン(雑誌)」みたいなもので、 特定の誰かが記事(メール)を書くと、それが不特定多数の人にメールとして 送られるシステムです。 不特定多数と言っても、メルマガを「購読」したい方は、 前もって申し込みをしておく必要があります。途中から購読を始めた人は、 その次の回からのメールが配信され、それ以前のメールは普通届きません。

メルマガは、何かについて詳しい人とか何かを主張したいとか思う人が、 自分の持っている情報や意見を多くの人に伝えるための便利な道具です。 読みたい人は、メールアドレスとインターネットへのアクセス手段さえ持っていれば、 それ以外特に費用はかかりません。有料のメルマガもあるかもしれませんが、 ほとんどのメルマガは無料で運営されているはずです。 昔は同人誌とかミニコミでやっていた情報交換が、 手軽にできる世の中になりました。メルマガを読んでみたいという方は、 たとえば以下のサイトを覗いてみてください。

ただ、メルマガには欠点もあります。 それは、購読者(メンバー)間の情報の共有がやりにくいということです。 メルマガに対して返事を書いても、ほとんどの場合、それは記事を書いた本人や、 せいぜいそのスタッフに送られるだけです。 そのフィードバックが次回の記事として流れるかもしれませんが、 それはあくまでもそのメルマガの主催者により加工された記事です。 読者の生の声が反映されるとは限りません。 そういう意味では、従来の紙ベースの雑誌とそう変わらないと言えます。 ただ意見を言うためのコストがほとんど無視できるので (従来は葉書代や切手代がかかった)、 だいぶ気軽に意見が言いやすくなったというのはあるかもしれません。

ここで、あるメルマガに対して書いた返事が、そのメルマガを読んでいる すべての読者にそのまま送られるとしたらどうですか?購読者が一万人いれば、 あなたの意見が一万人に即座にメールで伝えられると言うことになります。 メーリングリスト(ML)とは、まさにこのような仕組みを持ったメルマガと 考えてほぼ間違いありません。

実際には、ML では誰もが情報の発信者になれるので、メルマガのように、 主となる書き手がいるわけではありません。 あるのは主催者(多くの場合、=管理人)だけです。 管理人は、メンバー(読者)のメールアドレスを登録したり、 エラーになったアドレスを削除したり、 またたまにはネット上で起こった喧嘩を仲裁したりするかもしれません。 管理人が ML 上の議論に口だしするかどうかは管理人のポリシーによりますが、 文字だけのコミュニケーションでは感情の行き違いも実社会以上に 頻繁に起こりがちなので、そのような場合は管理人が口だしするのが普通です。 まあ、掲示版のメール版だと思ってもらったらよいでしょう。

メルマガの場合は、積極的に情報を発信したいと思う筆者が、 推敲に推敲を重ねた結果を記事として配信するので、 一般的にはまあそこそこまともな記事が流れてくることが期待できます。

一方 ML の場合、自分の知らない不特定多数の人達が参加しているのですから、 いろんな人がいるのは想像に難くありません。 人間は間違いを起こしますし、ML の何ぞやがわかっていない人もいるでしょう。 なのでいわゆるゴミ(無意味なメールや自分にとって不愉快なメール) が流れることもあります。しかし流される情報の量や質も、 メルマガとは比較にならないくらい幅広くかつ濃いものとなります。 ML を使い倒せば、インターネットを百倍使いこなすことができます。 ML を体験してみたい方は、以下のサイトを参考にしてみてはいかがでしょうか。

ML はメルマガと違い、発言しようと思ったら自分も発言できます。 ただ通常のメールと違い、相手は不特定多数の大観衆です。 メルマガ感覚でただ読んでいるだけなら、マナーなんぞは気にしなくて結構ですが、 特に ML 初心者の方は、読むだけではなくて自分も発言したくなった時、 また技術系 ML で技術的な質問をしたくなった時、 大観衆の前で恥をかいたり罵声を浴びたりしいように、 ML 初心者の方へ でも読んで、 必要最小限のマナーだけは身に付けておくことをお勧めします。